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Web制作における著作権・画像使用ルールの基本:トラブルを回避する完全ガイド

2025.06.05(TUR)

Web制作を進める中で、「この画像、本当に使っても大丈夫?」「著作権って具体的に何に気をつければいいの?」と不安に感じたことはありませんか?

実際に、著作権侵害によるトラブルは年々増加しており、2023年には国内だけでも約2,400件の著作権に関する法的手続きが行われています。
一度トラブルになると、損害賠償請求や企業イメージの失墜など、深刻な影響を及ぼす可能性があります。

しかし、正しい知識と適切な対策があれば、これらのリスクは確実に回避できます。
本記事では、Web制作における著作権の基本から実践的な対策まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。

なぜWeb制作で著作権が重要なのか

Web制作において著作権を理解することは、単なる法的義務を超えた重要な意味があります。
適切な著作権管理により、以下のメリットが得られます。

法的リスクの回避

著作権侵害による損害賠償請求は、一件あたり数十万円から数百万円に及ぶケースも珍しくありません。
特に商用利用での無断使用は、高額な賠償金を請求される可能性が高くなります。

企業信頼性の確保

著作権トラブルが公になると、企業の信頼性やブランドイメージに深刻な影響を与えます。
コンプライアンス意識の高い企業として評価されるためにも、適切な著作権管理は欠かせません。

プロジェクトの円滑な進行

事前に著作権を整理しておくことで、制作途中での差し替えや修正作業を回避でき、予定通りの納期でプロジェクトを完了できます。

Web制作で押さえるべき5つの著作権ポイント

1. 画像・写真の使用ルール

フリー素材でも要注意
無料の画像素材サイトであっても、利用規約は様々です。
主要な分類は以下の通りです:

  • CC0(パブリックドメイン):商用利用可、クレジット表記不要
  • CCライセンス:条件付きで利用可能、クレジット表記が必要な場合が多い
  • 独自ライセンス:サイトごとに異なる利用条件

有料素材の適切な活用
ShutterstockやAdobe Stockなどの有料素材は、ライセンス料を支払うことで安心して商用利用できます。
年間ライセンス契約により、1点あたり数百円から利用可能です。

2. テキストコンテンツの著作権

引用のルール 他サイトからの文章引用は、以下の条件を満たす必要があります:

  • 引用部分が明確に区別されている
  • 引用の必要性がある
  • 元の文章が主、引用が従の関係
  • 出典の明記

オリジナルコンテンツの価値
SEO効果を高め、ユーザーに価値を提供するためにも、オリジナルコンテンツの作成が重要です。
他社サイトのリライトではなく、独自の視点や経験を盛り込んだ内容を心がけましょう。

3. フォントの商用利用

Webフォントの選択
Google Fontsは商用利用が無料ですが、Adobe FontsやTypeKitなどの有料サービスでは、ライセンス範囲の確認が必要です。

日本語フォントの注意点
日本語フォントは特に注意が必要で、游ゴシックやヒラギノなどのシステムフォントでも、Webフォントとしての商用利用には制限がある場合があります。

4. 音楽・効果音の使用

BGMの権利処理
WebサイトでBGMを使用する場合、JASRACなどの著作権管理団体への申請が必要な場合があります。
フリーの音楽素材サイトを活用することで、複雑な権利処理を回避できます。

5. 動画コンテンツの取り扱い

埋め込み動画の注意点
YouTubeやVimeoの埋め込み機能を使用する場合でも、元動画の著作権状況を確認することが重要です。
公式チャンネル以外の動画は、無断転載の可能性があります。

著作権トラブルを防ぐ5つの実践ステップ

ステップ1:素材管理表の作成

使用する全ての素材について、以下の情報を記録する管理表を作成します:

素材名種類提供元ライセンス利用期限備考
メイン画像写真Shutterstock商用利用可無期限ライセンス番号:XXX

ステップ2:利用規約の事前確認

素材を使用する前に、必ず利用規約を確認し、以下の点をチェックします:

  • 商用利用の可否
  • クレジット表記の要否
  • 利用期限の有無
  • 禁止事項の内容

ステップ3:クレジット表記の統一

必要な場合は、サイト内でクレジット表記の方法を統一します。
フッターにまとめて記載するか、各ページに個別記載するかを事前に決定しておきます。

ステップ4:定期的な権利確認

サイト運用開始後も、定期的に使用素材の権利状況を確認します。
特に有料素材のライセンス期限や、フリー素材の利用規約変更に注意が必要です。

ステップ5:法的相談窓口の確保

万が一のトラブルに備え、知的財産権に詳しい弁護士や法律事務所との相談窓口を確保しておくことをお勧めします。

WordPressサイトでの著作権管理のコツ

メディアライブラリの整理

WordPressのメディアライブラリには、画像のアップロード時に以下の情報を記録しておきます:

  • 代替テキスト(ALT属性)
  • 説明欄にライセンス情報
  • タイトルに素材の出典

プラグインの活用

著作権管理を効率化するプラグインも存在します:

  • WP Copyright Protection:右クリック禁止やコピー防止
  • Image Source Control:画像ソースの管理
  • Copyright Notice:著作権表示の自動挿入

運用マニュアルの整備

複数の担当者がサイトを更新する場合は、著作権に関する運用マニュアルを整備し、全員が同じ基準で作業できる体制を構築します。

まとめ:安心・安全なWeb制作のために

Web制作における著作権管理は、一見複雑に思えますが、正しい知識と適切な手順を踏むことで確実にリスクを回避できます。

重要なポイントは以下の3点です:

  • 事前の権利確認を徹底する
  • 素材管理を体系化する
  • 定期的な見直しを行う

これらを実践することで、法的トラブルを回避し、クライアントからの信頼も高まります。
また、適切な著作権管理は、SEO効果の向上や長期的なサイト運営の安定性にも寄与します。

Web制作プロジェクトの成功は、技術力だけでなく、こうした基本的なリーガルチェックの積み重ねから生まれます。
初期投資として時間をかけてでも、著作権管理の基盤をしっかりと構築することをお勧めします。


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