Studioとは?ノーコードツールの基本機能と使い方を徹底解説!

「Webサイトを作りたいけれど、プログラミングの知識がない」
「制作会社に依頼するとコストが高い」
――そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
そんな方々の課題を解決してくれるのが、ノーコードツール「Studio(スタジオ)」です。
本記事では、Studioの基本機能から実際の使い方、さらに2025年11月にリリースされたばかりの最新AI機能まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
Studioとは?注目のノーコードツールの全体像
Studioは、HTMLやCSSといったプログラミング言語の知識がなくても、ブラウザ上でWebサイトを作成・公開できる国産のノーコードツールです。
デザインから公開まで1つの場所で完結できることが最大の特徴で、2024年9月時点で公開サイト数は10万サイト、ユーザー数は50万人を突破しています。
2025年11月には、デザインエディタ「Editor 5.0」が正式リリースされ、AIを活用した4つの新機能が追加されました。これにより、デザイン制作のスピードが新たな次元へと進化しています。
Studioが選ばれる3つの理由
1. コーディング不要の直感的な操作性
ドラッグ&ドロップの簡単操作で、デザイン性の高いWebサイトを制作できます。
従来のWeb制作で必須だったHTMLやCSSの専門知識は一切不要です。
2. 日本語完全対応のサポート体制
国産サービスのため、操作画面・ドキュメント・サポートすべてが日本語で提供されています。
海外製ツールと異なり、日本受けするデザインテンプレートが豊富に用意されている点も魅力です。
3. デザイン自由度の高さ
テンプレートに縛られず、ブランドの世界観に合わせた独自デザインを実現できます。
カスタムフォント機能やMaterial Symbolsも搭載され、より自由度の高い表現が可能になりました。
Studioの基本機能を理解しよう

1. デザインエディタ機能(Editor 5.0)
Studioの中心となるのが、2025年11月に正式リリースされた「Editor 5.0」です。
AIを搭載した4つの新機能により、これまでにない制作スピードを実現しています。
Image AI 自然言語で指示を出すだけで、エディタ内で画像素材を自在に編集できます。
既存のブランドアセットと組み合わせて、デザインにぴったりの画像に仕上げることが可能です。
Text AI プロンプト入力だけで、意図に沿った文章を自動生成。
キャッチコピーのブラッシュアップや他言語翻訳もスムーズに完結します。
Auto Responsive 作成したデザインをもとに、AIが自動でレスポンシブ設定を補完。
これまで手作業で行っていた各デバイスごとの調整が、わずか数秒で完了します。
Layer Rename AIがレイヤー名を一括でリネームしてくれる機能。
デフォルトのgroup名やbox名を、わかりやすい表現に自動変換し、複数人での共同制作をスムーズにします。
2. CMS(コンテンツ管理システム)機能
ブログやお知らせなど、定期的に更新するコンテンツを効率的に管理できるCMS機能を搭載しています。
WordPressのような複雑な設定は不要で、専用画面から記事の作成・編集・公開が簡単に行えます。
プランに応じてアクティブモデル数や公開アイテム数が異なり、無料プランでも100件のアイテムを管理可能です。
3. フォーム作成機能
お問い合わせフォームも開発スキルなしで作成できます。
無料プランでも100件までのフォーム回答に対応しており、小規模サイトであれば十分に運用可能です。
フォームから送信された情報は、ダッシュボードで確認できるほか、メール通知も設定できます。
4. 外部サービス連携機能
有料プランでは、以下のような外部サービスとの連携が可能です。
- Googleアナリティクスでアクセス解析
- Googleタグマネージャーでタグ管理
- Google Search Consoleでサイト監視
- Studio.Stockから高品質な写真素材を検索・配置
- カスタムフォントで独自のフォントを利用
これらの連携により、より本格的なWebサイト運用が実現できます。
5. アニメーション機能
Studioでは、WEBサイトで使用する基本的なアニメーションを簡単に追加できます。
大きく分けると2種類のアニメーションが利用可能です。
出現時のアニメーション
KVやページをスクロールしたときに使われるアニメーション。
透明度やイージング(緩急)、移動、回転、スケールなどを設定できます。
注意点として、一度出現するとアニメーションは繰り返し動かすことができません。
ホバーアニメーション
ボタンにカーソルが合ったときに動くアニメーション。
条件付きスタイルから「ホバー」を選択し、背景色やフォントの色、シャドウなどを設定することで、インタラクティブな表現が可能です。
アニメーションで設定できる主な項目は以下の通りです:
- 透明度
- イージング(アニメーションの緩急)
- 時間(アニメーションの実行時間)
- 遅延(アニメーション開始までの時間)
- 移動、回転、スケール、傾き
- 原点(トランスフォームの軸となる位置)
6. Studio.Stock(画像素材)
2025年にリリースされたクリエイター向け次世代フォトストックサービス「Studio.Stock」が、デザインエディタ内に標準装備されました。
画像パネルから直接検索・配置が可能で、素材探しの手間を大幅に削減できます。
Studioの料金プラン比較
Studioは無料から利用できますが、本格的な運用には有料プランへの切り替えがおすすめです。
2024年12月の料金改定により、よりシンプルで分かりやすいプラン体系になりました。
Free(無料プラン)
- 独自ドメイン:利用不可(〇〇.studio.siteのサブドメインのみ)
- Studioバナー:表示される
- ページ数:50ページまで
- 月間訪問者数:制限なし
- CMS公開アイテム数:100件まで
- フォーム回答:100件まで
まずはStudioを試してみたい方や、個人的なポートフォリオサイト、イベントの告知ページなどに最適です。
Miniプラン(月額590円/年払い時、月払い1,290円)
- 独自ドメイン:利用可能
- Studioバナー:非表示可能
- ページ数:2ページ + 404ページ
- 月間訪問者数:2,000人まで
- CMS公開アイテム数:100件まで
- バージョン管理:5日間
シンプルなランディングページやイベントページに適したミニマルなプランです。
Personalプラン(月額1,190円/年払い時、月払い1,720円)
- 独自ドメイン:利用可能
- Studioバナー:非表示可能
- ページ数:150ページまで
- 月間訪問者数:20,000人まで
- CMS公開アイテム数:1,000件まで
- バージョン管理:30日間
- パスワード保護:可能
個人事業主や小規模企業のコーポレートサイト、本格的なブログ運営に最適です。
Businessプラン(月額3,980円/年払い時、月払い5,460円)
- 独自ドメイン:利用可能
- ページ数:300ページまで
- 月間訪問者数:400,000人まで
- CMS公開アイテム数:5,000件まで
- バージョン管理:120日間
- リダイレクト機能:対応
- 高度な権限制限:可能
- Webhook連携:可能
企業やチームでの本格運用に適したプランです。
Business Plusプラン(月額9,980円/年払い時、月払い12,900円)
- 独自ドメイン:利用可能
- ページ数:300ページまで
- 月間訪問者数:1,000,000人まで
- CMS公開アイテム数:15,000件まで
- バージョン管理:360日間
- 優先サポート対応
- アクティビティログ:30日間
- カスタムヘッダー対応
中規模以上のビジネスサイトや、複数人でサイトを運営する企業に適しています。
年払いにすると月払いと比較して20%以上安くなります。
Enterpriseプラン(要お問い合わせ)
- 月間訪問者数:100万人以上
- ページ数:無制限
- SLA99.9%保証
- 監査ログ・サイト監視
- 銀行振込でのお支払い
- 専用サポート対応
大規模ビジネスや高度なセキュリティが必要な企業向けのプランです。
Studioの始め方|実践的な5ステップ

実際にStudioでWebサイトを作成する手順を、初心者の方にもわかりやすく解説します。
ステップ1:アカウント登録
- Studio公式サイト(https://studio.design/ja)にアクセス
- 右上の「ログイン・新規登録」をクリック
- Googleアカウント、Facebookアカウント、またはメールアドレスで登録
- 利用目的と職種を選択して登録完了
アカウント登録は無料で、クレジットカード情報の入力も不要です。
ステップ2:プロジェクト作成
ダッシュボードから新規プロジェクトを作成します。
以下の3つの方法から選択できます。
テンプレートから作成
プロのデザイナーが作成した豊富なテンプレートから選択できます。
コーポレートサイト、ブログ、ポートフォリオなど、目的別にテンプレートが用意されているため、初心者の方はこちらがおすすめです。
白紙から作成
ゼロからオリジナルデザインを作りたい方向けです。
ボックスレイアウトの概念を理解していると、より自由度の高いサイトを作成できます。
Figmaからインポート
すでにFigmaでデザインを作成している場合は、「Figma to Studio」プラグインを利用してStudioにインポートすることも可能です。
ステップ3:デザイン編集(ボックスレイアウトを理解する)
Studioでは「ボックスレイアウト」という概念が非常に重要です。
これは「箱を積み重ねたり、箱の中に箱を入れたりしてレイアウトを作成すること」を意味します。
基本的な編集の流れ
- 左側のメニューからボックス、テキスト、画像などのパーツを選択
- ドラッグ&ドロップで配置
- 親ボックスの中に子要素を配置する形で構成
- ボックスの並び方向(縦・横)とギャップ(間隔)を設定
- レスポンシブデザインは、PC・タブレット・スマホそれぞれで表示を確認
操作のポイント
- デザインをボックスで細分化して考える
- 緑の親ボックスの中に、赤や黄色の子ボックスが入るイメージ
- ⌘+Gでグルーピング
- 並び方向とギャップを設定することで、要素の配置を制御
- 配置設定(左揃え・中央揃え・右揃えなど)で微調整
公式のチュートリアル動画(YouTubeで数分程度)を視聴すると、操作方法がより理解しやすくなります。
ステップ4:プレビュー確認
画面右上の「ライブプレビュー」ボタンをクリックすると、実際のブラウザでどのように表示されるかを確認できます。
確認すべきポイント:
- 各ページの動作確認
- リンクが正しく設定されているかチェック
- スマートフォンでの表示確認
- 表示速度の最適化
- アニメーションの動作確認
公開前に必ずプレビューで確認し、イメージ通りの仕上がりになっているか確認しましょう。
ステップ5:サイト公開
プレビュー確認が完了したら、ワンクリックでサイトを公開できます。
無料プランの場合
「〇〇.studio.site」のサブドメインで即座に公開されます。
有料プランの場合
独自ドメインを設定してから公開します。
ドメインの設定もデザインエディター上で簡単に行えます。
面倒なサーバー設定は不要で、Studioがすべて管理してくれます。
公開後も、ワンクリックで非公開に切り替えることができるため、メンテナンス中も柔軟に対応できます。
Studioのアニメーション作成実践ガイド
Studioでは、簡単な操作でプロフェッショナルなアニメーションを追加できます。
ここでは、実践的なアニメーション作成方法を解説します。
ホバーアニメーションの作り方
ボタンにホバーアニメーションを追加する手順を見ていきましょう。
- 動かしたい要素(ボタンなど)を作成
- 編集画面の右側にある「条件付きスタイル」から「ホバー」を選択
- ラベルが青く表示され、ホバー時のデザインが作成可能に
- 背景色、フォントの色、シャドウなどを設定
- 変更を加えた項目は背景色が水色になり、わかりやすく表示される
- 「条件付きスタイル」から「ホバー」を解除して完了
編集画面の「ライブプレビュー」をクリックすると、QRコードとリンクが生成され、実際の動きを確認できます。
よく使われるオープニングアニメーション
サイトに訪れた際に出現するアニメーション(オープニングアニメーション)には、いくつかの定番パターンがあります。
ゆったり出現
背景が徐々に現れるアニメーション。
優しい雰囲気や親しみ感、癒し・安らぎ感などの印象を持たせたいときに効果的です。
背景色を設定し、画像の透明度をゆっくり上げることで実現します。
メッセージやコピーなど時間差で出すことで、後に出現させる要素をより印象付けることができます。
スライド出現
シェイプがスライドしながら背景の写真や動画が出現するアニメーション。
動きのスピードがあるので、目に留まりやすいのが特徴です。
背景画像と同じ大きさの白のシェイプを敷き、幅を100%から0%に小さくなるアニメーションを重ねてスライドしているように見せます。
StudioのEditor 5.0で進化したポイント
2025年11月にリリースされたEditor 5.0では、以下のような大幅な改良が加えられました。
エディタレイアウトの刷新
より直感的で使いやすいインターフェースに進化。
パネルの配置が最適化され、作業効率が向上しました。
パフォーマンス向上
特にページ数が100を超えるような大規模プロジェクトにおいて、ボックスの選択やドラッグ操作、ページ切り替え操作、共同編集などのスピードが劇的に向上しています。
Material Symbols対応
Googleが提供するMaterial Symbolsが利用可能になり、アイコンの選択肢が大幅に増えました。
カスタムフォント機能
独自のフォントファイルをアップロードして使用できるようになり、ブランドの世界観をより正確に表現できるようになりました。
Studioでできること・できないこと
Studioでできること
- コーポレートサイトの制作
- ランディングページ(LP)の作成
- ブログ・メディアサイトの運営
- ポートフォリオサイトの制作
- イベント告知ページの作成
- お問い合わせフォームの設置
- アクセス解析の導入
- 多言語対応サイト(工夫次第で可能)
- 出現時・ホバーアニメーションの実装
- AI機能を活用した画像・テキスト編集
Studioでできないこと
- ECサイトの構築(決済機能は非対応)
- 会員制サイトの複雑なログイン機能
- HTMLの直接編集やheadへの記述
- 1ページ単位でのパスワード制限(サイト全体には可能)
- スマートフォン・タブレットからの編集(PCのみ対応)
- ループアニメーションやパララックス効果(今後のアップデートで対応予定)
より複雑な機能が必要な場合は、WordPressなど他のCMSとの併用や、専門的な開発が必要になります。
Studioを活用した企業の成功事例
実際にStudioを導入して成果を上げている企業の事例をご紹介します。
エムスリー株式会社
新会社のLPをわずか1週間で立ち上げに成功。
Studio導入により、拡張性のあるWebサイトの管理・運用を実現しました。
パシフィコ横浜(株式会社横浜国際平和会議場)
Studio導入でWebサイトの運用問題を解消。
これまでと比べて40分の1のコストで内製化を実現しています。
その他の導入企業
ベネッセ、JR東日本、東急、関西電力、SBI証券、伊藤忠テクノソリューションズ、パーソルキャリアなど、大企業から中小企業まで幅広い規模の組織で活用されています。
Studioを最大限活用するための4つのポイント
1. テンプレートを活用する
完全初心者の方は、ゼロからサイトを作るのではなく、テンプレートを活用することをおすすめします。
プロがデザインしたテンプレートをベースにすることで、デザイン性の高いサイトを短時間で作成できます。
Studio Storeには豊富なテンプレートが用意されています。
2. 公式チュートリアルを活用する
Studioには充実した日本語のチュートリアルが用意されています。
YouTubeで公開されている公式動画(Studio Academy)は、テーマごとに数分程度にまとまっており、スキマ時間で学習できます。
わからないことがあれば、まず公式ヘルプページを確認しましょう。
3. コミュニティを活用する
Studioには活発なユーザーコミュニティ「Studio Community」があり、ノウハウの共有や質問への回答が行われています。
困ったときは、コミュニティで質問してみるのも効果的です。全国でワークショップも定期的に開催されています。
4. AI機能を積極的に活用する
Editor 5.0で搭載されたAI機能(Image AI、Text AI、Auto Responsive、Layer Rename)を積極的に活用しましょう。
特にAuto Responsiveは、レスポンシブ対応の作業時間を大幅に短縮できる画期的な機能です。

まとめ|Studioで手軽にWebサイト制作を始めよう
Studioは、コーディングの知識がなくても本格的なWebサイトを作成できる優れたノーコードツールです。
主なポイントをまとめると、以下のようになります。
- プログラミング知識不要で直感的な操作が可能
- 無料から始められて、必要に応じて有料プランにアップグレード
- 2025年11月リリースのEditor 5.0でAI機能が大幅強化
- デザイン自由度が高く、ブランドの世界観を表現できる
- 日本語完全対応で安心のサポート体制
- CMS機能でブログやお知らせも簡単に更新可能
- アニメーション機能で動きのあるサイトを実現
- ボックスレイアウトの概念を理解すれば、どんなレイアウトも作成可能
まずは無料プランでStudioの操作感を試してみることをおすすめします。
テンプレートを使えば、数時間でプロフェッショナルなWebサイトを公開することも可能です。
Webサイトの制作や運用にお悩みの方は、Studioを活用して、スピーディーかつ低コストでWebプレゼンスを確立してみてはいかがでしょうか。
より本格的なWebサイト制作をお考えの方へ
Studioは手軽にWebサイトを作成できる優れたツールですが、より複雑な機能や長期的な拡張性を求める場合は、WordPressなどの専門的なCMS導入も検討する価値があります。
WordPressサイトの制作や運用でお悩みでしたら、linedot design(ラインドットデザイン)にお気軽にご相談ください。
貴社のニーズに合わせた最適なWeb制作プランをご提案いたします。
お問い合わせはこちら:https://linedot-design.com/contact/