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FigmaやXDを活用したデザイン共有の進め方:制作現場の効率化手法

2025.06.11(WED)

デザイン共有の課題、こんなお悩みありませんか?

「デザイナーが作ったデザインをエンジニアに正確に伝えられない」
「修正指示が曖昧で何度もやり取りが発生する」
「関係者の認識がズレて、完成したサイトがイメージと違う」
——こうしたWeb制作プロジェクトでのコミュニケーション課題は、多くの企業が直面している問題です。

特にWordPressサイトの制作では、デザインの意図を正確に実装に反映させることが重要になります。
しかし、従来のメールやチャットでのやり取りでは、細かなデザイン仕様が伝わりにくく、プロジェクトの遅延や品質低下の原因となっています。

FigmaとXDによるデザイン共有で解決できること

本記事では、デザインツールのFigma(フィグマ)とAdobe XD(エックスディー)を活用した効率的なデザイン共有手法をご紹介します。
これらのツールを適切に運用することで、制作期間を約30%短縮し、修正回数を半減させることが可能になります。

弊社linedot designでも、年間100件以上のWordPressサイト制作において、これらのデザイン共有手法を実践し、お客様から高い評価をいただいています。

1. リアルタイム共同編集でデザイン認識を統一

Figmaの共同編集機能を活用したチーム連携

Figma(フィグマ)は、ブラウザ上で動作するデザインツールで、複数人が同時にデザインファイルを編集・閲覧できることが最大の特徴です。
従来のPhotoshopやIllustratorと異なり、ファイルの受け渡しが不要で、常に最新版を共有できます。

具体的な活用方法として、デザイン制作段階から発注者・デザイナー・エンジニアが同一ファイルにアクセスし、リアルタイムでフィードバックを行います。
コメント機能を使用することで、「このボタンの色をもう少し濃くしてほしい」といった具体的な指示を、該当箇所に直接記載できます。

XDのプロトタイプ機能で動作イメージを共有

Adobe XD(エックスディー)は、静的なデザインだけでなく、画面遷移やアニメーションを含むプロトタイプ(動作する試作品)を作成できるツールです。
特にWordPressサイトでは、管理画面の操作フローやユーザーの導線設計が重要になるため、プロトタイプでの検証が効果的です。

実際の制作事例では、コーポレートサイトのお問い合わせフォームについて、XDでプロトタイプを作成し、入力エラー時の表示や送信完了までの流れを事前に確認していただきました。
これにより、実装後の大幅な修正を回避できました。

2. デザインシステムによる一貫性の確保

カラーパレットとフォント体系の統一管理

効率的なデザイン共有には、デザインシステム(デザインの統一ルール)の構築が不可欠です。
FigmaやXDでは、カラーパレット、フォント、ボタンスタイルなどをライブラリとして管理し、プロジェクト全体で一貫して使用できます。

例えば、コーポレートサイト制作において、以下のようなデザインシステムを構築します:

要素仕様用途
プライマリカラー#0066CCメインボタン、リンク
セカンダリカラー#666666サブテキスト、枠線
見出しフォントNoto Sans JP Boldh1〜h3タグ
本文フォントNoto Sans JP Regular段落テキスト

コンポーネント化による再利用性の向上

繰り返し使用される要素(ボタン、カード、ヘッダーなど)をコンポーネント化することで、デザインの一貫性を保ちながら効率的な制作が可能になります。
変更が必要な場合も、マスターコンポーネントを修正するだけで、全ての箇所に反映されます。

弊社では、WordPressのブロックエディター用のコンポーネントライブラリを構築し、お客様が更新作業を行う際にも統一されたデザインを維持できるよう配慮しています。

3. 開発者向けの情報を自動出力

CSS情報とアセットの効率的な受け渡し

FigmaとXDは、デザインからCSS情報を自動生成する機能を備えています。
エンジニアは、色コード(#FF0000など)、フォントサイズ、余白の数値を手動で測定する必要がなく、正確な実装が可能になります。

具体的には、Figmaの「Inspect」機能を使用することで、以下の情報が自動出力されます:

  • カラーコード(HEX、RGB、HSL形式)
  • フォントファミリー、サイズ、行間
  • 要素間の距離(margin、padding)
  • 影(box-shadow)の設定値

画像アセットの一括書き出し

デザインで使用されているアイコンや画像は、適切な形式とサイズでまとめて書き出すことができます。
WebP形式での書き出しにも対応しており、WordPressサイトの表示速度向上にも貢献します。

4. 効果的なフィードバック収集システム

コメント機能による具体的な修正指示

従来のメールでの「全体的にもう少し華やかに」といった曖昧な指示では、デザイナーの解釈によってズレが生じがちです。
FigmaやXDのコメント機能を活用することで、修正箇所を特定して具体的な指示を出せます。

効果的なコメントの例:

  • 「このボタンの背景色を#0066CCに変更」
  • 「見出しのフォントサイズを24pxから28pxに拡大」
  • 「この画像の縦横比を16:9に調整」

バージョン管理による変更履歴の追跡

両ツールともバージョン管理機能を搭載しており、「いつ」「誰が」「何を」変更したかを追跡できます。修正を重ねる過程で以前のデザインに戻したい場合も、簡単に復元可能です。

実践ステップ:今すぐ始められるデザイン共有改善

ステップ1:ツールの選択と環境整備(1週間)

プロジェクトの性質に応じて、FigmaまたはXDを選択します。
Figmaはチーム機能が充実しており、XDはAdobe Creative Cloudとの連携に優れています。
無料プランでも基本機能は利用できるため、まずは小規模なプロジェクトで試してみることをお勧めします。

ステップ2:デザインシステムの構築(2週間)

カラーパレット、フォント、基本的なコンポーネントを定義します。
この段階で関係者全員でルールを共有し、認識を合わせることが重要です。

ステップ3:プロトタイプの作成と共有(1週間)

主要な画面遷移を含むプロトタイプを作成し、ステークホルダーに共有します。
実際の操作感を体験していただくことで、より具体的なフィードバックを得られます。

ステップ4:フィードバック収集とブラッシュアップ(継続的)

コメント機能を活用して継続的にフィードバックを収集し、デザインを改善していきます。
週1回の定例会議で進捗を確認し、課題があれば即座に対応します。

まとめ:効率的なデザイン共有で制作品質を向上

FigmaやXDを活用したデザイン共有は、単なる作業効率化にとどまらず、プロジェクト全体の品質向上につながります。
リアルタイム共同編集、デザインシステムの構築、自動化された開発者向け情報の出力により、制作期間の短縮と修正回数の削減を実現できます。

特にWordPressサイト制作においては、デザインと実装の乖離を防ぎ、運用しやすいサイトの構築が可能になります。
お客様にとっても、制作過程が可視化されることで安心感が得られ、より良いパートナーシップを築くことができます。

これらの手法を導入することで、あなたの制作プロジェクトも次のレベルに引き上げることができるでしょう。
まずは小さなプロジェクトから始めて、徐々に組織全体に展開していくことをお勧めします。

WordPressサイトの制作や運用でお悩みでしたら、linedot design(ラインドットデザイン)にお気軽にご相談ください。
貴社のニーズに合わせた最適なWeb制作プランをご提案いたします。

お問い合わせはこちら:https://linedot-design.com/contact/

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