D2Cビジネスとは?メーカー直販と呼ばれる販売手法を解説!

2024.07.19(FRI)

D2Cとは、Direct to Consumerの略であり、ソーシャルメディアや自分の顧客リストを活用して、広告代理店や小売店を通さずに自ら企画・生産した商品を消費者に直接販売する方法を指します。
ここ数年でアパレルブランドや美容化粧品ブランドを中心に広がりを見せており、多くの企業がこのモデルを採用し始めています。

D2Cと従来のECサイトの違い

D2Cビジネスと従来のECサイトには大きな違いがあります。以下の5つのポイントでその違いを簡単にまとめます。

  1. 直接販売と直接コミュニケーション
  2. 顧客分析
  3. LTV (顧客生涯価値)
  4. 販売者の世界観やストーリー
  5. ファンコミュニティとの親和性

1. 直接販売と直接コミュニケーション

従来型のECサイトでは、商品を販売してから顧客と繋がるのが一般的でした。しかし、D2Cビジネスでは販売前から顧客との直接コミュニケーションを重視します。
これにより、販売者に対する信頼を蓄積し、顧客ロイヤルティの高いファンを作り出すことが重要です。
モノ売りからコト売りへ、そして現在はヒト売りの時代へと移行しています。
誰から買うのか、誰からサービスを受けるのか、という顧客意識の変化がD2Cの特徴です。

2. 顧客分析

D2Cビジネスでは、コミュニケーションやアンケート、デジタル上での顧客の行動を通じて詳細な顧客分析が可能です。
従来のECサイトでは顔の見えないメールマガジンリストに一斉送信するアプローチが一般的でしたが、D2Cでは顧客をセグメントし、適切な情報を適切な顧客に提供します。
顧客はそれぞれ異なる存在であり、1人1人のニーズに合わせた対応が求められます。

3. LTV (顧客生涯価値)

LTVとはLifetime Valueの略で、顧客生涯価値を指します。
これは1人の顧客が生涯で自社にどれだけの支払いをしてくれるかを示す指標です。
D2Cビジネスでは、購入前から顧客との関係がスタートし、購入後もその関係が続きます。
LTVは顧客の満足度と深く関連しており、健全で有効な顧客関係を築くための重要な指標です。

4. 世界観やストーリーとライフスタイル

消費者は、物があふれる現代において、共感や応援といった心が豊かになる要素を求めています。
D2Cビジネスでは、世界観やストーリーを持ち、それに基づいたライフスタイルを提案することが求められます。
例えて言うならば、ドラゴンクエストのように、挫折や失敗を乗り越え、共感する仲間と共に目標に向かって進むストーリーが重要です。

5. ファンコミュニティとの親和性

ファンコミュニティとの親和性もD2Cビジネスの大きな特徴です。
例えば、サブスク型のコミュニティプラットフォームやオンラインサロンを運営することで、ファンとのコミュニケーションを深め、商品企画やプロモーションを行います。
コミュニティ内の活動データを分析し、適切な顧客対応を行うことで、より効果的なマーケティングが可能になります。

日本におけるD2C市場の動向

日本のD2C市場も急速に拡大しています。
株式会社売れるネット広告社の調査によると、2020年の日本のデジタルD2C市場は2兆2,200億円に達し、2025年には3兆円に達すると予測されています。
また、経済産業省の電子商取引に関する市場調査によると、2019年度の物販系分野のBtoC・EC市場規模は19.4兆円であり、そのうちの約10%をD2C分野の取引が占めています。

まとめ

D2Cビジネスは、消費者との直接コミュニケーションを通じて信頼関係を築き、顧客のライフタイムバリューを最大化する新しいビジネスモデルです。世界観やストーリー、ファンコミュニティの活用など、多くの要素が組み合わさることで、従来のECサイトとは一線を画す存在となっています。日本においても市場が急速に拡大しており、今後の成長が期待されます。

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