情報が多い企業サイトを整理する「階層設計」の考え方

企業サイトの情報整理、こんな悩みありませんか?
「サイトのページ数が増えすぎて、どこに何があるかわからない」
「ユーザーが目的の情報にたどり着けず、離脱率が高い」
「部署ごとに勝手にページを追加した結果、サイト構造が複雑化してしまった」
企業の成長とともに、Webサイトの情報量は増え続けます。
しかし、情報を追加するだけでは、ユーザーにとって使いにくいサイトになってしまいます。
実際、Google Analyticsのデータによると、サイト内検索の利用率が高いサイトほど、ナビゲーション設計に課題を抱えている傾向があります。
本記事では、情報が多い企業サイトを整理する「階層設計」の基本的な考え方と、実践的な手法をご紹介します。
階層設計で得られる3つのメリット
適切な階層設計を行うことで、以下のような効果が期待できます。
ユーザビリティの向上
ユーザーが求める情報に3クリック以内でたどり着ける構造を実現できます。
SEO効果の最大化
検索エンジンがサイト構造を理解しやすくなり、適切なページが検索結果に表示されやすくなります。
運用効率の改善
明確な情報構造により、新規ページの追加場所や更新対象ページの判断が容易になります。
階層設計の5つの基本原則
1. 「3階層ルール」で情報の深さを制限する
最も重要なのは、階層の深さを適切に保つことです。
理想的な企業サイトの階層は「トップページ→カテゴリー→詳細ページ」の3階層までです。
良い例:
- トップページ > サービス一覧 > Webサイト制作
- トップページ > 制作実績 > 株式会社○○様
悪い例:
- トップページ > 会社情報 > 事業内容 > サービス > デザイン > Webデザイン > WordPress制作
4階層以上になると、ユーザーの離脱率が約40%上昇するというデータもあります。
どうしても深い階層が必要な場合は、パンくずリストやサイドナビゲーションで補完しましょう。
2. 「7±2の法則」でカテゴリー数を最適化する
人間が短期記憶で保持できる情報量は、5〜9個と言われています(ミラーの法則)。メインナビゲーションのカテゴリー数も、この範囲に収めることが理想です。
推奨されるカテゴリー構成例:
- 企業サイト:会社情報/事業内容/サービス/制作実績/採用情報/お問い合わせ(6項目)
- ECサイト:新着商品/カテゴリー別/特集/ブランド/ご利用ガイド/マイページ(6項目)
10個以上のカテゴリーがある場合は、関連性の高い項目をグループ化するか、「その他」などのカテゴリーにまとめることを検討しましょう。
3. ユーザー視点で情報をグルーピングする
情報の分類は、組織構造ではなくユーザーの行動や目的に基づいて行うことが重要です。
組織構造基準(NG例):
- 第一営業部のサービス
- 第二営業部のサービス
- 技術開発部のサービス
ユーザー目的基準(OK例):
- 課題から探す(コスト削減/業務効率化/売上向上)
- 業種から探す(製造業/小売業/サービス業)
- サービス内容から探す(コンサルティング/システム開発/運用支援)
実際、弊社でリニューアルを手がけた製造業のクライアント様では、組織構造基準から顧客課題基準に変更したことで、問い合わせ数が約30%増加しました。

4. 「ダイナミックナビゲーション」で回遊性を高める
重要なページには、複数の導線を用意することが効果的です。
実装例:
- トップページのメインビジュアル
- グローバルナビゲーション
- サイドバーのおすすめコンテンツ
- 関連ページへのリンク
- フッターナビゲーション
特にWordPressサイトでは、カスタム投稿タイプや分類(タクソノミー)を活用することで、柔軟な導線設計が可能です。
同じページに「業種別」「課題別」「サービス別」など、複数の軸からアクセスできる構造を構築できます。
5. 定期的な「情報棚卸し」で最適化を継続する
サイト公開後も、定期的に構造を見直すことが重要です。
チェックポイント:
- アクセス解析で離脱率の高いページを特定
- サイト内検索キーワードから、見つけにくい情報を把握
- ユーザーの遷移パターンを分析し、想定外の動線を発見
- 更新頻度の低いページを統合または削除
推奨頻度は、情報量の多い企業サイトで半年〜1年に1回です。
実践ステップ:自社サイトの階層を整理する方法
ステップ1:既存サイトの全ページをリスト化する(1〜2日)
Screaming Frogなどのツールを使用して、サイトマップを抽出します。
Excelやスプレッドシートで、URL、ページタイトル、現在の階層を一覧化しましょう。
ステップ2:ユーザーシナリオを定義する(1日)
主要なペルソナごとに、サイト訪問の目的と行動シナリオを書き出します。
- 「新規顧客が料金を知りたい場合の導線」
- 「既存顧客がサポート情報を探す場合の導線」
ステップ3:カードソーティングで分類を検証する(2〜3時間)
社内メンバーやテストユーザーに、ページタイトルを書いたカードを渡し、直感的にグルーピングしてもらいます。
複数人の結果を比較することで、わかりやすい分類軸が見えてきます。
ステップ4:サイトマップを作成する(1日)
階層構造を視覚化したサイトマップを作成します。
PowerPointやMiroなどのツールが便利です。
各ページの重要度に応じて、色分けやサイズ変更を行うと、優先順位が明確になります。
ステップ5:WordPressで実装・テストする(1〜2週間)
WordPressのメニュー機能やウィジェットを活用して、設計したナビゲーションを実装します。
本番公開前に、社内メンバーで実際に使ってみて、使いにくい点を洗い出しましょう。
階層設計でよくある失敗と対策
| 失敗パターン | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| メガメニューが複雑すぎる | 全ての情報を詰め込もうとする | 重要度の高い20%の情報に絞る |
| モバイルで使いにくい | PC版の構造をそのまま流用 | モバイル専用の簡略化メニューを用意 |
| 検索エンジンから直接詳細ページに来たユーザーが迷子になる | パンくずリストや関連ナビがない | 全ページに現在地を示す要素を配置 |
まとめ:階層設計は「ユーザー理解」から始まる
情報が多い企業サイトの階層設計では、以下の5つのポイントが重要です。
- 階層の深さは3階層までに制限する
- メインカテゴリーは5〜9個に絞る
- 組織構造ではなくユーザー目的で分類する
- 重要なページには複数の導線を用意する
- 定期的に構造を見直し、最適化を継続する
階層設計は、一度決めたら終わりではありません。
ユーザーの行動データを分析しながら、継続的に改善していくことが成功の鍵です。
特にWordPressサイトでは、柔軟なカスタマイズ性を活かして、ユーザーにとって最適な情報設計を実現できます。
ただし、適切な設計には専門的な知識と経験が必要です。

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