セキュリティ対策の基本:WordPressサイトを守る必須設定一覧

はじめに:WordPressのセキュリティリスクに直面していませんか?
WordPressで運営している企業サイトが突然表示されなくなった、顧客情報が漏洩する危険性を指摘された、そんな経験はありませんか?
実際に、WordPressサイトの約43%が何らかのセキュリティ脅威にさらされているという調査結果があります。
多くの企業担当者が「専門知識がないからセキュリティ対策は後回し」と考えがちですが、基本的な設定を怠ることで取り返しのつかない被害を受けるリスクがあります。
特に、顧客データを扱うコーポレートサイトでは、セキュリティ対策は事業継続に直結する重要な課題です。
この記事で解決できること
本記事を読むことで、WordPress初心者でも実践できる5つの必須セキュリティ設定を習得できます。
これらの対策により、サイトへの不正アクセスを90%以上防ぐことが可能になり、安心してWordPressサイトを運用できるようになります。
専門的な知識は必要ありません。
画面操作の手順を丁寧に解説し、設定後の確認方法まで含めて説明します。
1. 管理者アカウントの強化:最初の防御ライン
ユーザー名「admin」は即座に変更を
WordPressの初期設定で作成される「admin」というユーザー名は、攻撃者にとって格好の標的です。
実際に、ブルートフォース攻撃(総当たり攻撃)の80%以上が「admin」を狙っています。
推奨設定:
- ユーザー名:会社名や個人名を組み合わせた独自の文字列
- パスワード:12文字以上の英数字記号混合
- 二段階認証の導入
具体的な変更手順
- 新しい管理者アカウントを作成
- 権限を「管理者」に設定
- 既存の「admin」アカウントを削除
- 投稿者情報の移行を忘れずに実行
この設定により、不正ログイン試行の成功率を大幅に低下させることができます。
2. WordPressとプラグインの定期更新:脆弱性対策の要
更新の重要性を数字で理解する
WordPress本体やプラグインの脆弱性を狙った攻撃は、発見から24時間以内に開始されることが多いです。
2023年のデータでは、更新を怠ったサイトの67%が何らかの被害を受けています。
更新すべき項目:
- WordPress本体
- 使用中のプラグイン
- 適用しているテーマ
- PHP(サーバー環境)
安全な更新の進め方
更新前 | 更新中 | 更新後 |
バックアップ取得 | メンテナンスモード設定 | 動作確認テスト |
更新内容の確認 | 段階的な更新実行 | エラーログチェック |
更新作業は平日の営業時間外に行い、問題が発生した際の対応体制を整えておくことが重要です。

3. セキュリティプラグインの導入:24時間の見張り番
おすすめセキュリティプラグイン3選
Wordfence Security
- リアルタイム脅威監視
- ファイアウォール機能
- マルウェアスキャン
Sucuri Security
- ウイルス検知・除去
- ブラックリスト監視
- セキュリティ強化設定
iThemes Security
- ブルートフォース攻撃対策
- 404エラー監視
- データベース保護
これらのプラグインを導入することで、手動では困難な24時間監視体制を構築できます。
無料版でも基本的な保護機能は十分に活用できます。
4. バックアップ体制の構築:最後の砦
3-2-1ルールの実践
効果的なバックアップ戦略として「3-2-1ルール」を推奨します:
- 3つのバックアップコピーを保持
- 2つの異なる媒体に保存
- 1つはオフサイト(クラウド等)に保管
自動バックアップの設定
手動でのバックアップは継続が困難なため、以下のような自動化ツールの活用をお勧めします:
BackWPup(無料)
- 定期自動バックアップ
- 複数の保存先対応
- データベース・ファイル両方に対応
UpdraftPlus(一部有料)
- ワンクリック復元機能
- クラウドストレージ連携
- 差分バックアップ対応
月1回の完全バックアップと週1回の差分バックアップを基本として、重要な更新前には必ず手動バックアップを実行しましょう。
5. アクセス制限とファイル保護:侵入経路の遮断
wp-adminディレクトリの保護
管理画面へのアクセスを特定のIPアドレスに制限することで、不正ログイン試行を物理的に遮断できます。
.htaccessファイルでの設定例:
<Files wp-login.php>
order deny,allow
deny from all
allow from xxx.xxx.xxx.xxx
</Files>
重要ファイルの権限設定
WordPressの各ファイルには適切な権限設定が必要です:
ファイル/フォルダ | 推奨権限 | 理由 |
wp-config.php | 600 | 機密情報保護 |
.htaccess | 644 | 設定変更制限 |
フォルダ全般 | 755 | 適切なアクセス制御 |
ファイル全般 | 644 | 書き込み制限 |
今すぐ実践!5つのセキュリティ対策ステップ
Step 1:現状チェック(所要時間:15分)
- 現在のユーザー名とパスワード強度を確認
- インストール済みプラグインの更新状況をチェック
- 最新のバックアップ取得日を確認
Step 2:緊急度高の対策実施(所要時間:30分)
- 管理者アカウントの変更
- WordPress本体とプラグインの更新
- セキュリティプラグインの導入
Step 3:バックアップ体制構築(所要時間:45分)
- 自動バックアッププラグインの設定
- バックアップスケジュールの調整
- 復元テストの実施
Step 4:アクセス制限設定(所要時間:20分)
- IP制限の設定(可能な場合)
- ファイル権限の確認と修正
Step 5:定期メンテナンス計画策定(所要時間:10分)
- 月次セキュリティチェックリストの作成
- 更新作業のスケジュール化

まとめ:継続的なセキュリティ対策で安心運用を実現
WordPressのセキュリティ対策は「設定したら終わり」ではなく、継続的な取り組みが必要です。
今回紹介した5つの基本対策を実施することで、一般的なセキュリティ脅威の90%以上を防ぐことができます。
特に重要なのは:
- 強固な管理者アカウント設定
- 定期的な更新とバックアップ
- セキュリティプラグインによる監視体制
これらの対策により、安心してWordPressサイトを運用し、本来の事業活動に集中できる環境を構築できます。
初期設定や運用に不安がある場合は、WordPress専門の制作会社に相談することも有効な選択肢です。
専門知識を持つプロのサポートにより、より確実で効率的なセキュリティ対策を実現できます。
WordPressサイトの制作や運用でお悩みでしたら、linedot design(ラインドットデザイン)にお気軽にご相談ください。
貴社のニーズに合わせた最適なWeb制作プランをご提案いたします。
お問い合わせはこちら:https://linedot-design.com/contact/