制作会社が教える「制作段階からできるSEO設計」チェックリスト

「完成してから考える」では遅い、SEO設計の落とし穴
Webサイトのリニューアルやコーポレートサイトの新規制作を進める中で、「デザインが完成してからSEO対策を始めよう」と考えていませんか。
実は、この考え方がサイト公開後の集客に大きな影響を与えてしまいます。
年間100件以上のWordPress制作を手がけるlinedot designでは、制作段階からSEO設計を組み込むことで、公開後すぐに検索エンジンからの流入を実現しています。
SEO対策は「後付け」ではなく、サイト設計の根幹に組み込むべき要素なのです。
この記事では、Web制作のプロが実践している「制作段階からできるSEO設計」の具体的なチェックリストをご紹介します。
これから制作を始める方も、既存サイトの見直しを検討している方も、すぐに活用できる実践的な内容です。
制作段階でSEO設計を組み込むべき理由
制作完了後にSEO対策を始めると、サイト構造の変更やURL設計のやり直しなど、多大なコストと時間がかかります。
設計段階でSEOを考慮することで、以下のメリットが得られます。
初期投資の最適化
後から修正する場合と比較して、制作コストを30〜50%削減できるケースも少なくありません。
サイト構造やURL設計を最初から最適化することで、無駄な工数を省けます。
公開直後からの集客効果
適切なSEO設計がされたサイトは、公開後1〜2ヶ月で検索結果に表示され始めます。
従来の「公開してから対策を始める」方式と比べ、3〜6ヶ月の時間的アドバンテージを得られます。
長期的な運用効率の向上
制作段階で運用を見据えた設計をすることで、コンテンツ追加やページ更新がスムーズになり、社内での内製化も実現しやすくなります。
【実践チェックリスト】制作段階で押さえるべきSEO設計5つのポイント
1. キーワード設計とサイト構造の連動
まず取り組むべきは、ターゲットキーワードの選定とサイト構造の設計です。
デザインやコンテンツ制作に入る前に、この土台を固めることが成功の鍵となります。
実践ステップ
- ビジネスの核となる主要キーワード3〜5個を選定
- 各キーワードに対応するページ(カテゴリ)を設計
- ユーザーの検索意図に沿った情報階層を構築
- 内部リンク構造を可視化(サイトマップ作成)
例えば、コーポレートサイトなら「会社名」「業種×地域名」「サービス名」などの主要キーワードを軸に、トップページ、サービス紹介、会社情報、ブログという階層を設計します。
各ページが検索ニーズに対応した構造にすることで、Googleに評価されやすくなります。
2. URL設計とパーマリンク構造の最適化
URL(パーマリンク)は一度公開すると変更が難しく、変更すると過去の評価がリセットされてしまいます。
制作段階で最適な構造を決定することが重要です。
SEOに強いURL設計の原則
- シンプルで意味が分かる英数字表記
- 階層は3階層以内に抑える
- 日本語URLは避け、英語またはローマ字表記
- キーワードを自然に含める
悪い例:/p=123 または /カテゴリー/記事タイトル/
良い例:/service/wordpress-design/ または /blog/seo-checklist/
WordPressの場合、初期設定で「投稿名」または「カスタム構造」を選択し、各ページで適切なスラッグを設定します。
この作業を制作段階で統一ルール化しておくことで、運用開始後の混乱を防げます。

3. ページ表示速度を考慮した技術設計
Googleは2021年からページエクスペリエンス(Core Web Vitals)を検索順位の要因に加えています。
特にモバイルでの表示速度は、SEOだけでなくユーザー体験にも直結します。
制作段階で実装すべき技術要素
| 項目 | 具体的な施策 | 効果 |
| 画像最適化 | WebP形式の採用、遅延読み込み | 読み込み時間30〜50%短縮 |
| キャッシュ設定 | ブラウザキャッシュ、CDNの導入 | リピーター訪問時の体感速度向上 |
| コード最適化 | CSS/JSの圧縮・統合 | データ転送量20〜30%削減 |
| レンダリング改善 | 重要コンテンツの優先表示 | 初期表示速度の向上 |
linedot designでは、WordPress構築時に表示速度最適化プラグインの設定と、軽量かつ高速なテーマ設計を標準で実装しています。
制作段階でこれらを組み込むことで、公開後すぐに高速なサイトを実現できます。
4. モバイルファースト設計とレスポンシブ対応
現在、多くのサイトでモバイルからのアクセスが全体の60〜70%を占めています。
Googleもモバイル版のサイトを評価基準とする「モバイルファーストインデックス」を採用しており、モバイル対応は必須要件です。
実装チェックポイント
- スマートフォンでの閲覧を優先したデザイン設計
- タップしやすいボタンサイズ(最低44×44ピクセル)
- 横スクロール不要な画面設計
- テキストサイズの最適化(最小16px推奨)
- フォーム入力のしやすさ
デザインモックアップの段階で、PC版だけでなくスマートフォン版も同時に確認することで、後からの大幅な修正を避けられます。
WordPressのテーマ選定時にも、レスポンシブ対応が標準装備されているものを選ぶことが重要です。
5. 構造化データとメタ情報の実装準備
検索結果での表示を最適化するため、構造化データ(Schema.org)とメタ情報を制作段階で設計します。
これにより、検索結果でのクリック率が向上します。
実装すべき構造化データの例
- 組織情報(Organization):会社名、ロゴ、連絡先
- パンくずリスト(BreadcrumbList):サイト内の位置情報
- 記事情報(Article):ブログ記事の公開日、著者情報
- よくある質問(FAQPage):Q&A形式のコンテンツ
また、各ページのメタディスクリプション(検索結果に表示される説明文)を、制作段階でページ設計と同時に作成します。
後から追加するのではなく、コンテンツ制作と並行して準備することで、公開時には完全な状態でローンチできます。
今日から始められる実践ステップ
制作会社に依頼する前、またはプロジェクト開始時に実施できる具体的なステップをご紹介します。
Step 1: 競合サイトのSEO状況を調査する
同業他社や上位表示されているサイトのURL構造、ページ構成、キーワードの使い方を分析します。
無料ツール(Ubersuggest、Googleサーチコンソールなど)を活用しましょう。
Step 2: 自社のターゲットキーワードをリスト化する
お客様がどんな言葉で検索するかを考え、20〜30個のキーワード候補を出します。
「地域名+業種」「サービス名+課題」など、具体的なキーワードを含めることがポイントです。
Step 3: サイトマップを作成する
キーワードに対応したページ構成を紙やツール(XMind、Figmaなど)で可視化します。
各ページの目的と含めるべきコンテンツを明確にしましょう。
Step 4: 制作会社との初回打ち合わせでSEO要件を共有する
上記で準備した資料を基に、制作段階からSEO設計を組み込むことを依頼します。
見積もり段階でSEO対応の有無と範囲を確認することが重要です。

まとめ:SEO設計は「後付け」ではなく「初期設計」で決まる
制作段階からSEO設計を組み込むことで、公開後の集客効果を最大化し、長期的な運用コストを削減できます。
この記事でご紹介した5つのチェックポイントは、どれも専門知識がなくても制作会社と協力しながら実現できる内容です。
特に重要なのは以下の3点です。
- キーワード設計とサイト構造を最初に決める
- URL設計は公開前に最適化する
- モバイルファーストとページ速度を設計段階で考慮する
これからWebサイトの制作やリニューアルを検討されている方は、デザインやコンテンツだけでなく、SEO設計も制作会社との初期相談で必ず話し合いましょう。
適切な設計があれば、公開後すぐに成果を実感できるサイトを実現できます。
WordPressサイトの制作や運用でお悩みでしたら、linedot design(ラインドットデザイン)にお気軽にご相談ください。
年間100件以上の実績を持つWordPress専門集団が、制作段階からのSEO設計を含め、貴社のニーズに合わせた最適なWeb制作プランをご提案いたします。
お問い合わせはこちら:https://linedot-design.com/contact/