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WordPressサイト引き継ぎの注意点と成功する移行手順

2025.11.27(TUR)

「前任者が退職してから、WordPressサイトの更新が全くできなくなった」
「制作会社との契約が終了したが、管理画面にログインすらできない」
——Web担当者の方から、こうしたお悩みを伺うことが少なくありません。

WordPressサイトの引き継ぎは、適切な手順を踏まなければ、サイトの停止やデータ損失といった深刻なトラブルにつながります。
しかし、正しい知識と準備があれば、スムーズな移行は十分に可能です。

この記事では、年間100件以上のWordPress制作実績を持つlinedot designが、サイト引き継ぎで失敗しないための注意点と、成功する移行手順を詳しく解説します。

WordPressサイト引き継ぎでよくある3つの失敗

1. 管理情報の不備による運用停止

最も多いトラブルが、ログイン情報やサーバー契約情報の引き継ぎ漏れです。
特にレンタルサーバーの契約者情報が前任者の個人名義になっていて、退職後に契約更新ができず、サイトが停止してしまうケースが年に数件発生しています。

管理画面のログイン情報だけでなく、サーバー、ドメイン、データベースなど、WordPressサイト運用に関わるすべてのアカウント情報を整理することが重要です。

2. カスタマイズ内容の不明確さ

「このプラグインは何のために入れたのか」
「このコードは削除しても大丈夫か」
——引き継いだサイトのカスタマイズ内容が不明確だと、更新作業に大きな支障をきたします。

特にテーマファイルを直接編集している場合、どの部分がオリジナルのコードで、どこがカスタマイズされているのかを把握していないと、更新時にサイトが崩れるリスクがあります。

3. バックアップ体制の欠如

引き継ぎ作業中は予期せぬトラブルが発生する可能性があります。
しかし、適切なバックアップがなければ、問題が起きた際に元の状態に戻すことができません。

実際、バックアップなしで引き継ぎ作業を進めた結果、サイトが表示されなくなり、復旧に数週間かかったという事例も報告されています。

引き継ぎ前に必ず確認すべき7つのチェックリスト

スムーズな引き継ぎを実現するために、以下の項目を事前に確認しましょう。

サーバー・ドメイン関連

  • サーバー契約情報:契約会社名、プラン内容、契約更新日、支払い方法
  • ドメイン管理情報:管理会社、ドメイン更新日、ネームサーバー設定
  • FTPアカウント情報:ホスト名、ユーザー名、パスワード、ポート番号

WordPress本体関連

  • 管理画面ログイン情報:URL、ユーザー名、パスワード、権限レベル
  • データベース情報:ホスト名、データベース名、ユーザー名、パスワード
  • インストール済みプラグイン一覧:各プラグインの用途と設定内容
  • テーマとカスタマイズ内容:使用テーマ名、子テーマの有無、カスタマイズ箇所

これらの情報は、Excelやスプレッドシートにまとめて管理すると、後々の運用もスムーズになります。

安全にWordPressサイトを引き継ぐ5つのステップ

ステップ1:完全バックアップの取得

引き継ぎ作業を始める前に、必ず完全バックアップを取得します。
バックアップには以下の3つの要素が含まれている必要があります。

  • WordPressファイル一式(wp-content、wp-includes、wp-adminなど)
  • データベース(記事、設定、ユーザー情報など)
  • メディアファイル(画像、PDF、動画など)

プラグイン「UpdraftPlus」や「BackWPup」を使えば、これらを一括でバックアップできます。
バックアップは複数の場所(サーバー内、クラウドストレージ、ローカルPCなど)に保存しておくと安心です。

ステップ2:サイト環境の詳細調査

現在のサイトがどのような環境で動いているかを詳しく調査します。

  • PHPバージョン
  • MySQLバージョン
  • WordPressバージョン
  • 有効化されているプラグインとバージョン
  • 使用中のテーマとバージョン

これらの情報は、WordPress管理画面の「ツール」→「サイトヘルス」から確認できます。
特にPHPやMySQLのバージョンは、サーバー移転時の互換性確認に必須の情報です。

ステップ3:アカウント情報の整理と移行

すべてのアカウント情報を整理し、必要に応じて契約名義の変更を行います。

特に重要なのは、サーバーとドメインの契約名義です。個人名義になっている場合は、会社名義への変更手続きを早めに進めましょう。
名義変更には1〜2週間かかることもあるため、余裕を持った計画が必要です。

また、WordPress管理画面に新しい管理者アカウントを作成し、引き継ぎ後も確実にアクセスできる状態にしておきます。

ステップ4:テスト環境での動作確認

本番環境をいきなり変更するのはリスクが高いため、可能であればテスト環境を構築して動作確認を行います。

サブドメイン(例:test.example.com)やローカル環境(XAMPP、MAMPなど)にサイトを複製し、プラグインの更新やテーマの変更などを試してみましょう。
問題なく動作することが確認できてから、本番環境に適用します。

ステップ5:運用マニュアルの作成

引き継ぎ後もスムーズに運用できるよう、以下の内容を含む運用マニュアルを作成します。

  • 記事の投稿・編集方法
  • メディアのアップロード手順
  • プラグインの更新タイミングと注意点
  • 定期バックアップの手順
  • トラブル時の緊急連絡先

linedot designでは、納品時にカスタマイズされた「WordPress運用説明書」と「操作説明会」を実施しています。
専門知識がない方でも安心して更新作業ができるよう、貴社のサイトに特化したマニュアルを作成いたします。

引き継ぎ後の運用を安定させる3つのポイント

定期的なバックアップ体制の構築

引き継ぎが完了した後も、定期的なバックアップは継続が必要です。
理想的なバックアップ頻度は、更新頻度に応じて以下を目安にしてください。

  • 毎日更新する場合:1日1回
  • 週に数回更新する場合:週1回
  • 月に数回更新する場合:週1回または月2回

自動バックアッププラグインを設定しておけば、手動作業なしで定期バックアップが実現できます。

プラグインとテーマの更新ルール

WordPressのセキュリティを保つには、プラグインとテーマの定期更新が欠かせません。
ただし、更新によってサイトが崩れる可能性もあるため、以下のルールを守りましょう。

  1. 更新前に必ずバックアップを取る
  2. テスト環境で更新を試してから本番に適用する
  3. 更新後はサイトの表示と機能を確認する

月に1回など、更新チェックの日を決めておくと、管理がしやすくなります。

専門家との継続的なサポート関係

WordPressサイトの運用では、技術的な問題が突然発生することがあります。
そうした時に相談できる専門家との関係を築いておくことが、安定運用の鍵となります。

linedot designでは、週一回の定例ミーティングによる密なコミュニケーションを通じて、貴社のWordPressサイト運用を継続的にサポートしています。
「運用しやすいWordPressサイト」の実現には、伴走型の手厚いサポートが不可欠です。

まとめ:計画的な引き継ぎで安心の運用へ

WordPressサイトの引き継ぎは、適切な準備と手順を踏めば、決して難しいものではありません。
重要なのは以下の5点です。

  • 事前の情報整理:アカウント情報やカスタマイズ内容を漏れなく確認
  • 完全なバックアップ:引き継ぎ前に必ず取得し、複数箇所に保存
  • テスト環境の活用:本番環境をいきなり変更せず、事前検証を実施
  • 運用マニュアルの整備:引き継ぎ後も安定運用できる体制づくり
  • 専門家との連携:トラブル時に相談できるサポート体制の確保

これらのポイントを押さえることで、サイトの停止やデータ損失といったリスクを最小限に抑え、スムーズな引き継ぎが実現できます。

WordPressサイトの制作や運用でお悩みでしたら、linedot design(ラインドットデザイン)にお気軽にご相談ください。
貴社のニーズに合わせた最適なWeb制作プランをご提案いたします。

お問い合わせはこちら:https://linedot-design.com/contact/

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