Web制作における納品形式の違いとその意味を理解しよう

納品形式の違いで後悔する前に知っておきたいこと
Web制作を依頼する際、「どんな形で納品されるのか」を詳しく確認していますか?
実は多くの企業担当者が、この納品形式の違いを理解せずに制作を進めてしまい、後から「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースが増えています。
特にWordPressサイトの場合、納品形式によって運用のしやすさや将来的な拡張性が大きく変わってしまいます。
制作会社選びで失敗しないためにも、まずは納品形式の基本を理解することが重要です。
この記事で解決できる課題
この記事を読むことで、以下のような課題を解決できます:
- 納品形式の違いがもたらす運用への影響を具体的に理解できる
- 自社に最適な納品形式を選択するための判断基準がわかる
- 制作会社との契約前に確認すべきポイントが明確になる
- 将来的な運用コストを抑制するための知識が身につく
年間100件以上のWordPress制作実績を持つlinedot designの経験をもとに、実際の事例を交えながら解説していきます。
1. 主要な納品形式とその特徴
静的サイト(HTML/CSS)での納品
概要
HTMLファイルとCSSファイルで構成された、最もシンプルな納品形式です。
コンテンツの更新にはHTMLの知識が必要になります。
メリット
- 表示速度が速い
- サーバー負荷が軽い
- セキュリティリスクが低い
- 制作コストが比較的安価
デメリット
- 内容更新に専門知識が必要
- 更新作業に時間がかかる
- 大規模サイトの管理が困難
WordPress(CMS)での納品
概要
管理画面から直感的にコンテンツを更新できるシステムです。
現在、企業サイトの約60%がWordPressで構築されています。
メリット
- 専門知識不要で更新可能
- 豊富な拡張機能
- SEO対策が容易
- 複数人での運用が可能
デメリット
- 定期的なメンテナンスが必要
- セキュリティ対策が重要
- サーバー要件が高い
オリジナルCMSでの納品
概要
制作会社が独自開発したコンテンツ管理システムです。
企業の特定のニーズに合わせてカスタマイズされています。
メリット
- 自社業務に最適化された機能
- 不要な機能がない
- 独自の運用フローに対応
デメリット
- 開発・保守コストが高い
- 制作会社への依存度が高い
- 機能拡張に制限あり
2. 納品形式選択の判断基準
更新頻度による選択
更新頻度 | 推奨納品形式 | 理由 |
年1〜2回 | 静的サイト | 更新コストを抑制できる |
月1〜2回 | WordPress | バランスの良い運用が可能 |
週1回以上 | WordPress/CMS | 効率的な更新作業が必要 |
運用体制による選択
社内にWeb担当者がいる場合
WordPressなどのCMSが適しています。
管理画面の操作方法を習得すれば、迅速な更新が可能になります。
外部委託で運用する場合
静的サイトでもWordPressでも対応可能です。
ただし、更新頻度と委託費用のバランスを考慮する必要があります。
複数部署で管理する場合
権限管理機能があるWordPressが最適です。
部署ごとに編集権限を設定できるため、効率的な運用が実現できます。

3. 実際の企業事例から学ぶ選択のポイント
事例1:製造業A社(従業員100名)
選択した納品形式:WordPress
理由:製品情報の更新が月2〜3回発生するため
結果
- 更新作業時間が従来の1/3に短縮
- 年間の運用コストを約30万円削減
- 営業資料との連携が容易になった
事例2:法律事務所B社(従業員15名)
選択した納品形式:静的サイト
理由:情報更新が年1〜2回程度で、セキュリティを重視
結果
- 月額サーバー費用を2,000円程度に抑制
- メンテナンス作業が最小限
- 高いセキュリティレベルを維持
事例3:EC関連企業C社(従業員50名)
選択した納品形式:WordPress + カスタマイズ
理由:頻繁な情報更新と独自機能の実装が必要
結果
- 3部署での同時運用が可能
- 更新作業の属人化を解消
- 将来的な機能拡張に対応
4. 実践ステップ:最適な納品形式を選ぶ5つの手順
ステップ1:現在の運用状況を整理する
以下の項目を明確にしましょう:
- 月間の更新回数
- 更新担当者の人数とスキルレベル
- 更新内容の種類(テキスト、画像、PDF等)
- 予算規模(制作費・運用費)
ステップ2:将来の運用計画を検討する
3年後の運用体制を想定して検討してください:
- 担当者の変更予定
- 事業拡大に伴う更新頻度の変化
- 新機能追加の可能性
- 多言語対応の必要性
ステップ3:制作会社に具体的な質問をする
必須確認事項
- 納品物の詳細な内容
- 運用説明書の提供有無
- 操作説明会の実施内容
- 今後のサポート体制
ステップ4:運用コストを試算する
WordPress の場合
- 月額サーバー費用:3,000〜10,000円
- 年間メンテナンス費用:10〜30万円
- 更新作業の人件費:内容により変動
静的サイトの場合
- 月額サーバー費用:1,000〜3,000円
- 年間メンテナンス費用:5〜15万円
- 更新委託費用:1回あたり10,000〜30,000円
ステップ5:制作会社の提案内容を比較検討する
複数の制作会社から提案を受けて、以下の観点で比較してください:
- 納品物の具体的な内容
- サポート体制の充実度
- 過去の同業種実績
- コストパフォーマンス

まとめと次のアクション
Web制作における納品形式の選択は、将来の運用効率と コストに大きな影響を与えます。
特に重要なのは以下の3点です:
1. 更新頻度と運用体制の明確化 現在だけでなく、3年後の運用体制も考慮して選択しましょう。
2. 制作会社との詳細な打ち合わせ 納品物の内容やサポート体制を契約前に必ず確認してください。
3. 総合的なコストパフォーマンスの検討 制作費だけでなく、運用コストも含めて判断することが重要です。
適切な納品形式を選択することで、Web制作の投資効果を最大化できます。
まずは自社の運用状況を整理し、制作会社との打ち合わせを進めてみてください。
WordPressサイトの制作や運用でお悩みでしたら、linedot design(ラインドットデザイン)にお気軽にご相談ください。
貴社のニーズに合わせた最適なWeb制作プランをご提案いたします。
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