コアウェブバイタル完全解説:WordPressサイトでの対策方法

2025.05.15(TUR)

あなたのWordPressサイトは遅い?ユーザー離れの原因かもしれません

あなたのWordPressサイト、表示が遅くてユーザーが離脱していませんか?
せっかく素晴らしいコンテンツを用意しても、読み込みに時間がかかるサイトは訪問者に「待ってまで見たい」と思ってもらえません。

特に近年、Googleはユーザー体験を重視した検索結果表示を強化しており、「コアウェブバイタル」という指標を検索ランキングの要素に加えています。
つまり、サイトの表示速度やユーザビリティが悪いと、SEO評価にも悪影響を及ぼすのです。

本記事では、コアウェブバイタルとは何か、そしてWordPressサイトでどのように対策すれば良いのかを初心者にもわかりやすく解説します。
この記事を読めば、あなたのサイトの表示速度を大幅に改善し、ユーザー満足度とSEO評価を同時に高めることができるでしょう。

コアウェブバイタルとは?Googleが定める3つの重要指標

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは、Googleが定めるWebサイトのユーザー体験を評価する3つの重要指標です。
これらの指標が良好なサイトは、検索結果での評価が高くなります。

1. LCP(Largest Contentful Paint):表示速度

LCPは、ページの主要なコンテンツがどれだけ速く表示されるかを測定します。
ユーザーがページを開いてから最大の要素(画像やテキストブロックなど)が表示されるまでの時間を指します。

良好な数値:2.5秒以下

2. FID(First Input Delay):インタラクティブ性

FIDは、ユーザーがサイト上で最初に操作(リンクのクリックなど)を行ったときに、ブラウザがその操作に反応するまでの時間を測定します。

良好な数値:100ミリ秒以下

3. CLS(Cumulative Layout Shift):視覚的安定性

CLSは、ページの読み込み中にレイアウトが予期せず変わる度合いを測定します。
例えば、記事を読んでいるときに広告が読み込まれて突然テキストの位置が変わるなどの現象です。

良好な数値:0.1以下

これらの指標は、単なる技術的な数値ではなく、実際のユーザー体験に直結する要素です。
例えば、ある調査によると、ページ読み込み時間が3秒から5秒に増えただけで、離脱率が約90%増加するというデータもあります。

WordPressサイトでのコアウェブバイタル対策5つのポイント

WordPressサイトでコアウェブバイタルのスコアを改善するための具体的な対策を5つご紹介します。

1. 高速なホスティングを選ぶ

WordPressサイトのパフォーマンスは、使用しているサーバーの質に大きく左右されます。
安価な共有ホスティングは魅力的に見えますが、表示速度の面では不利なことが多いです。

具体的な対策

  • WordPressに最適化されたマネージドホスティングを検討する
  • CDN(Content Delivery Network)を活用して世界中のどこからでも高速にアクセスできるようにする
  • PHP7.4以上、できればPHP8が使用できるホスティングを選ぶ

あるお客様のケースでは、ホスティングの変更だけで、LCPの値が4.2秒から2.1秒へと改善した例もあります。

2. 最適化されたテーマを使用する

WordPressのテーマによって、サイトの読み込み速度は大きく変わります。
見た目が華やかでも、コードが重いテーマは避けるべきです。

具体的な対策

  • 軽量で高速なテーマを選ぶ(GeneratePress、Astraなど)
  • 不要な機能が多いマルチパーパステーマは避ける
  • モバイルレスポンシブ対応のテーマを選ぶ

3. 画像の最適化

画像ファイルはサイト表示速度に大きな影響を与えます。
特にLCPの改善には画像の最適化が不可欠です。

具体的な対策

  • アップロード前に画像を適切なサイズに縮小する
  • WebPなどの次世代フォーマットを使用する
  • 遅延読み込み(Lazy Loading)を導入する
  • 画像圧縮プラグインを使用する(Smush、ShortPixelなど)

実際の事例では、画像最適化により、ページ容量が60%削減され、LCPが3.8秒から1.9秒に改善したケースもあります。

4. 不要なプラグインの削除とJavaScript/CSSの最適化

WordPressの魅力はプラグインによる機能拡張ですが、多すぎるプラグインはサイト速度の低下を招きます。

具体的な対策

  • 使っていないプラグインは完全に削除する
  • 複数の機能を持つ総合プラグインより、必要な機能だけの軽量プラグインを選ぶ
  • CSSとJavaScriptを最小化、結合するプラグインを使用する(Autoptimize、W3 Total Cacheなど)
  • 不要なJavaScriptの遅延読み込みを設定する

プラグインを20個から10個に減らしただけで、FIDの値が150msから80msに改善した例もあります。

5. キャッシュプラグインの導入

キャッシュプラグインは、訪問者がアクセスする際に毎回データベースから情報を取得する代わりに、静的なHTMLファイルを提供することで、表示速度を大幅に向上させます。

具体的な対策

  • 信頼性の高いキャッシュプラグインを導入する(WP Rocket、WP Super Cache、LiteSpeedなど)
  • ブラウザキャッシュを有効にする
  • オブジェクトキャッシュを設定する(可能であれば)
  • CDNと組み合わせて使用する

キャッシュプラグインの導入により、LCPが3.5秒から1.8秒に、FIDが120msから70msに改善した実例があります。

コアウェブバイタルを改善するための具体的な実践ステップ

以上の対策を踏まえ、具体的にどのような手順で改善していけば良いのでしょうか。
以下に実践的なステップをご紹介します。

Step 1:現状の測定

まずは現在のサイトのコアウェブバイタルスコアを測定しましょう。

  • Google Search Console(搭載されているコアウェブバイタルレポート機能を使用)
  • PageSpeed Insights(https://pagespeed.web.dev/)
  • Lighthouse(Chromeの開発者ツールに内蔵)

これらのツールを使って、どの指標で問題が発生しているのかを特定します。

Step 2:問題箇所の特定と優先順位付け

測定結果から、最も改善が必要な指標と原因を特定します。

  • LCPが悪い場合は、画像最適化やサーバー応答時間の改善に注力
  • FIDが悪い場合は、JavaScriptの実行を最適化
  • CLSが悪い場合は、画像やその他のメディアのサイズ指定を見直す

Step 3:段階的な改善実施

すべての対策を一度に行うのではなく、影響の大きいものから段階的に実施します。

  1. ホスティング環境の見直し(必要であれば)
  2. 画像の最適化
  3. キャッシュプラグインの導入
  4. 不要なプラグインの削除
  5. CSS/JavaScriptの最適化

各ステップ実施後に再度測定を行い、効果を確認しながら進めることが重要です。

Step 4:定期的なモニタリングと調整

コアウェブバイタルの数値は、サイトの更新や成長とともに変化します。
定期的(最低でも月に1回)にチェックし、必要に応じて調整しましょう。

まとめ:良好なユーザー体験とSEO評価の両立を

コアウェブバイタルの改善は、一見すると技術的で難しい課題に思えるかもしれません。
しかし、本記事でご紹介した対策を順序立てて実施することで、専門知識がなくても大幅な改善が可能です。

重要なのは、これらの指標を単なる「Google対策」と考えるのではなく、実際のユーザー体験向上のための指標として捉えることです。サイトが高速で安定していれば、訪問者の満足度も高まります。
その結果、直帰率の低下、滞在時間の増加、そして最終的にはコンバージョン率の向上につながります。

当社linedot designでは、コアウェブバイタルを含むWordPressサイトの最適化に関するご相談を承っております。
「デザイン性」と「運用のしやすさ」、そして「技術的最適化」の3つを高いレベルで両立したサイト制作を得意としています。

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